6月になると、テレビのニュースが変わる。

「今年の夏のボーナス、平均は○○万円」
「ボーナスで買いたいものランキング」。

フリーランスになって最初の夏、そういう話題を横目で見ながら、正直「いいなあ」と思っていました。

でも今は、そう思わなくなりました。

ボーナスがない代わりに、自分でお金の流れを作る。
その仕組みに慣れてしまえば、「ボーナスがない」はそこまで大きな問題ではありません。

今回は、フリーランスのボーナス事情と、夏を乗り越えるための資金計画の考え方をまとめます。

フリーランスにボーナスがない、という現実

会社員のボーナス(賞与)は、夏と冬に支給される臨時収入です。基本給の数ヶ月分が一度に入ってくる、会社員にとっての大きな楽しみのひとつ。

フリーランスには、これがありません。毎月売上が入っても、「いつもより多く入る月」は基本的にはない。

ただ、こう考えることもできます。

フリーランスの売上には、ボーナス分がすでに含まれている。

会社員の年収を12で割ると月給になりますが、ボーナスを含めた年収を12で割ると、月々の手取りより高い金額になるはずです。

フリーランスの月々の売上は、そのボーナス込みの金額に近い設定になっていると考えると、「ない」のではなく「毎月に分散されている」という見方もできます。

問題は、それを自分で管理する必要があること。
会社員なら自動的に振り込まれていたものを、自分でコントロールしなければならない。
それがフリーランスとしてのお金の向き合い方です。

6月〜8月はお金が出やすい時期

6月
住民税 第1期
6月末が納付期限。確定申告後に届く通知書の最初の支払い。金額を見て驚く人も多い。
7月
国民健康保険料の切り替え
前年の所得をもとに新しい保険料が決まる。独立1〜2年目は特に金額が大きくなりやすい。
旅行・帰省などのレジャー費
夏休みシーズンは宿泊・交通費が高くなりやすい。早めに計画して予算を確保しておく。
随時
お中元・季節の出費
毎年発生する季節の支出。小さいようで積み重なるので、年間費用として把握しておきたい。
ボーナスがないのに、出ていくお金が多い季節。だからこそ、春のうちに備えておくことが大切です。

ボーナスがないだけでも十分ですが、実は夏はフリーランスにとってお金が出やすい季節でもあります。

住民税の第1期が6月末に来ます。
確定申告後に届く通知書の、最初の支払いです。
金額を見て「思ったより多い」と感じる方も少なくありません。

国民健康保険料も7月から新しい年度が始まり、前年の所得をもとに計算された保険料の通知が届きます。
こちらも「去年稼いだ分」が今年の保険料に反映されるので、独立1〜2年目は特に金額が大きく感じやすいです。

それに加えて、旅行や帰省などの夏のレジャー費、お中元などの季節の出費も重なります。

ボーナスがないのに、出ていくお金が多い季節。これがフリーランスの夏の現実です。

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わたしがやっている夏の資金計画

「ボーナスがない夏をどう乗り越えるか」を毎年考えるより、最初から夏に備えた資金計画を立てておく方がずっとラクです。

年間の出費を「月割り」で考える

住民税・保険料・年金・旅行費など、年に数回まとめて出ていくお金を洗い出して、12で割って月々に換算する。
たとえば住民税が年20万円なら、毎月約1.7万円を「住民税積み立て」として意識しておく、という考え方です。

フリーランスは事業用の会計ソフトで仕事のお金を管理しつつ、プライベートの資金は別で管理するのが基本です。
事業資金と生活資金を混ぜてしまうと、税務上の処理がしにくくなるだけでなく、「生活費が実際にいくらかかっているか」が見えにくくなります。

家計簿アプリやスプレッドシートで、年間の生活費を月ごとに記録しておくと、「夏はこれくらいかかる」という実績が積み上がって、翌年の資金計画が立てやすくなります。
最初は大まかでも十分です。固定費・変動費・年払い費用の3つに分けて把握するだけで、全体像がかなりクリアになります。

3〜5月に意識的に貯めておく

確定申告が終わった3月から5月は、夏の大きな出費に備えて意識的に手元資金を厚くしておくタイミングです。

「この時期に使いすぎない」を意識するだけで、6〜8月の出費に余裕が生まれます。

「自分へのご褒美枠」を予算化する

ボーナスがないからといって、まったく楽しみを作らないのもしんどい。

わたしは年に一度、「これに使う」と決めた予算を作っています。

旅行でも、ちょっといい買い物でも。ボーナスを待たなくても自分で作れる、というのがフリーランスの強みでもあります。

収入の波をどう乗り越えるか

フリーランスは、月によって収入が変わります。
忙しい月と仕事が少ない月が交互に来ることも珍しくありません。

大事なのは、多く入った月に使い切らないこと

「今月は売上がよかったから」と使ってしまうと、翌月収入が少なかったときに苦しくなります。月々の収入の波を年間でならす意識が、フリーランスの資金管理の基本です。

また、生活防衛資金として生活費の6ヶ月分を手元に置いておくと、急に仕事が減っても慌てずに済みます。まずはこの金額を目標に、少しずつ積み上げていくのがおすすめです。

毎月の収入と支出を把握するには、固定費の見直しも有効です。

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ボーナスがないことの、意外なメリット

視点を変えると、ボーナスがないことにもメリットがあります。

ボーナス払いを選ばなくていい。
住宅ローンや車のローン、クレジットカードのボーナス払いは、ボーナスが前提の支払い設計です。フリーランスはそもそも選択肢にないので、身の丈に合った買い物を自然とするようになります。

収入の予測が立てやすい。
臨時収入がないぶん、毎月の売上がそのまま年収の見通しになります。「今年はどれくらい入りそうか」が把握しやすく、資金計画も立てやすいです。

欲しいものを、欲しいときに買える。
会社員はボーナス時期まで大きな買い物を待つことが多いですが、フリーランスは資金繰りさえ整っていればいつでも動けます。しかも、ボーナス時期は家電量販店などが強気の価格設定になることが多いので、時期をずらして買う方が安くなることもあります。

まとめ

この記事のまとめ
フリーランスにボーナスはないが、月々の売上にボーナス分が含まれているという考え方もできる
6〜8月は住民税・保険料・レジャー費が重なる出費の多い季節
事業資金とプライベート資金は分けて管理する。年間の生活費は家計簿アプリやスプレッドシートで把握
3〜5月に意識的に貯めておくと、夏の出費に余裕が生まれる
ボーナスがない前提で動けば、身の丈に合った買い物と計画的な資金管理が自然とできる

ボーナスがないことは、最初はちょっと寂しいかもしれません。

でも、仕組みを理解して自分でコントロールできるようになると、それほど気にならなくなります。

年間の流れを把握して、夏に備えて動く。

それだけで、フリーランスの夏はずいぶん変わりますよ。