最近、急に寒くなりましたよね。
私は1年中「冷え性」で悩んでいることもあり、身体の「温」をとるということにとても敏感です。
特に、季節の変わり目は、身体に不調が出やすい方も多いのではないでしょうか。
寒くなることで、全身の血のめぐりが悪くなり、体中に酸素が行きわたらなくなることから、疲労が蓄積しやすくなります。
そんなときに取り入れたいのが、「足湯」。
気軽に行えるということもあり、最近では、温泉を中心とした観光地でも「足湯」を楽しめるところが増えてきました。
「足湯」は温泉を手軽に楽しむためのもののように思われがちですが、実は様々な効果があります。
今回は、手軽に温泉を体験したいという視点ではなく、健康を維持するという視点から足湯の効果や自宅での取り入れ方をご紹介していきます。
足湯と足浴ってどう違う?
「足湯」と「足浴」。似たような言葉ですが、少しだけ意味合いが違います。
「足湯」は、足元だけをお湯につける入浴法です。
介護や医療の現場で使われる「足浴」と同じ意味で使われることもありますが、「足浴」はお湯に膝下をお湯につかりながら、綺麗に洗うという意味まで含みます。
お湯に足をつかることで、全身をゆっくり温めていくのが「足湯」になります。
病気やケガなどでお風呂に入れない方も、「足浴」をするということは、それだけ足をお湯につかるという行為に効果があるということがわかるのではないでしょうか。
足湯の効果は?
足湯の効果の前に、まずは「入浴」の効果そのものを見ていきましょう。
入浴には、大きく3つの効果があります。
- 温浴効果
- 浮力効果
- 静水圧効果
少し難しいですよね。それぞれどんな効果なのか見ていきましょう。
①温浴効果
文字の通り「温める」ことで生まれる効果です。
カラダを温めることで、全身の筋肉や緊張をほぐし、リラックス効果につながります。
精神的に落ち着くなど、身体面以外の効果もあります。
②浮力効果
水の浮力により生まれる効果です。
水に入ると体が浮きますよね。浮力によって、腰やひざへの負担が小さくなり、動きやすくなるという効果です。
③静水圧効果
水面からの深さに応じてカラダに加わる静水圧の効果です。
適度な水圧で血管が圧迫され、それがポンプの役割を果たします。
結果的に血液やリンパの循環を促してくれる効果のことです。
これにより、下肢のむくみなどが軽減されます。
この作用を自分の体調や求めたい効果などに考慮して、「全身浴」と「半身浴」を使い分けます。
では、足湯はどんな効果が得られるのでしょうか。
足湯の最大の効果は、大きく5つです。
- リラックス効果
- 老廃物・むくみの解消
- 安眠効果(就寝前に行った場合)
- 免疫力の向上
- 冷えの改善
それぞれの効果を見ていきましょう。
リラックス効果
入浴そのものの効果にもあるリラックス効果。
足を温めることで、筋肉や緊張がほぐれ、リラックス効果が期待できます。
足は心臓から遠いこともあり、なかなか温まった血液が届きません。
その分、足からゆっくりと温めることでリラックス効果が感じやすくなります。
老廃物・むくみの解消
上でもお話したように、足は心臓から一番遠いところにあることもあり、血行が悪くなりがちです。
夕方になると、靴下のゴムのあとがはっきりついているなんてことありますよね。
私自身も年々足のむくみが気になるようになりました。
むくんだ状態が続くと、老廃物がそのままセルライトとして蓄積していき、より血流が悪くなってしまいます。
老廃物を出すために、足を温め、ほぐしやすくする状態にするためにも、足湯は効果的です。
安眠効果
足を温めることは、安眠効果もあります。
全身浴の場合は、血圧の上昇など交感神経を刺激しすぎる場合もあるので、入浴時間と就寝時間との間隔を一定程度あけるほうが良いとされていますが、
足湯の場合は、交感神経の刺激をおさえつつ、体の芯まで温めることができます。
人間は足の裏などの皮膚から熱を放出し、体温をコントロールしていますので、
靴下で足を覆ってしまうより、足湯で温めたほうが体温調節ができ、眠りにつきやすくなります。
免疫力の向上
足湯で血行が良くなるということは、免疫力の向上にもつながります。
人間の身体は体温が1度下がると、代謝が12%ダウン。また免疫力と強い関係をもつ白血球の働きが30%もダウンすると言われています。
「温活」が流行り始めたのは、このような理由からです。
冷えの改善
繰り返しになりますが、足は心臓から一番遠いところにあるため、身体の中で最も温まりにくい部分と言われています。
また、デスクワークなど同じ体勢でいることが多い方は、足のポンプが働きにくくなっているため、より冷えを感じやすくなります。
足は血流の折り返し地点でもありますので、その足を温めるということは、そこから温かい血液を全身に流すことにつながりますので、身体が温かさを感じられるようになり、冷えの改善につながります。
自宅で手軽に足湯をとり入れよう
足湯を自宅でやる方法は以下のとおりです。
自宅で手軽に足湯①:準備するもの
まず、次のようなものを準備しておくと便利です。
- 桶・バケツ(深さよりも、足裏がつくように底面の大きさを優先で選ぶといいです)
- お湯(42度くらい)
- 保温容器(さし湯を入れるためのもの)
- バスタオル(桶の下に敷くものと、終わった後に足を拭くもの)
- ひざ掛け
- 白湯
他にも、温度計、入浴剤やアロマオイルなどといったリラックス効果を高めるものも用意できると、足湯の時間を楽しむことができます。
最近では、足湯の桶・バケツも様々な種類が出てきました。
自分の使用環境にあったものを選ぶといいです。
自宅で手軽に足湯②:足湯のやり方
- 桶・バケツに42度くらいのお湯を張ります。
リラックス効果を高めたい方は、入浴剤やアロマオイルなどをこのタイミングで入れましょう。 - お湯の量は、足を入れてくるぶしが隠れるくらいがいいでしょう。
さし湯もしますので、あまり入れすぎると、片づけるときにこぼしてしまうなんてことも。
深さがあるバケツを用意できた場合は、ふくらはぎまで浸かる量を入れると、より血流のめぐりをよくできますよ。 - さし湯、ひざ掛け、白湯などを準備し、足を浸けます。
全身浴ほどお湯の量が多くないので、湯温が下がるのも早いです。
温度が下がった状態のままにしていると、逆に身体を冷やす原因になります。
さし湯で温度を調節し、42度くらいの温度でキープできるようにしてください。
足湯といっても、足を出すので最初は正直寒いです。ひざ掛けは必須です。 - 時間は、10~20分くらいをめどに。汗をかかなくても、OKです。
あくまでもリラックス効果を感じられることが優先です。
汗をかくまで我慢するなんてことは、おすすめできません。
また足湯をしている間は、じっと同じ体勢でいることになるので、長時間はおすすめしません。
もちろん、体調が悪くなってしまった場合は、その時点でやめてくださいね。
自宅で手軽に足湯③:気をつけること
足湯中の環境をきちんと整えよう
足湯の時間はおおよそ10~20分。たったそれだけだと思うかもしれませんが、冷静に考えてみましょう。
人間は案外じっとしていられない生き物です。
足湯の時間は、足そのものを動かすことができないので、腰や背中がコリやすくなります。
楽な体勢でリラックスできる環境をしっかりと整えてください。
足湯後の保温・保湿も忘れずに
足湯後は毛細血管が開いているので、体内の熱が放出されやすい状態になります。
そのままにしてしまうと、すぐに身体が冷え、本末転倒です。
もともと冷え性という方は、冷えてしまうのも早いので、足湯のあとは、足についた水滴をしっかりふき取って、体温が下がらないようにしましょう。
熱の放出で体温調節をしていることもありますので、それを妨げないようなゆったりめの靴下などを履くのをおすすめします。
また、冬などはクリームなどで保湿も忘れないでください。
まとめ
私自身、母親が足湯が好きだったこともあり、10代のころから自宅で足湯をしていました。
ひとり暮らしをするようになって、シャワー浴が中心となり、30代になったころから「冷え性」に悩むようになりました。
そんなときに、温泉地でたまたま「足湯」をする機会があり、改めて足湯に目覚め、今ではほぼ毎日「足湯」を楽しんでいます。
入浴に比べ水道代やガス代なども抑えられ、身体的にも経済的にもやさしい「足湯」。
最近では、足湯専用のグッズも種類が多くなりましたので、より自宅で楽しめるようになりました。
寒くなるこれからの時期、ぜひ自宅で「足湯」を始めてみませんか。
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